石原都知事が「フランス語は数が数えられない」と発言したことに対してフランス語学校の人たちが訴えを起こしたということでマスコミでも面白そうにとりあげられてました。その中で共通していたのが、フランス語での数の数え方で、10進法ではない独特の数え方として (数を数えられない訳ではないが) わかりづらいという意見をさりげなく言っていたのが印象的です。
確かにものごころついたころから10進法で普通に数を数えていた人にとってはそれと違う数え方を言われてもいまいちピンとこないもの当然といえば当然。ただ、基本的な考え方というか原理はたいして違いはないんですよね。
たとえば10進法でも、99を表現する場合は、基数になんらかの数をかけてさらに加えるという方式なわけで、分解すれば
9×10+9
こんな感じ。これを日本語では「きゅうじゅうきゅう」と言ってるに過ぎない。
2進にしても8進にしても16進にしても、最初に見たときはなんじゃこりゃだけど、慣れたらさほどでもないし、2進と16進の相互変換なんて10進を介さないほうがはるかに楽だし。さらには日時の表現なんて、よほど面倒な数え方のような気がする。秒と分は60進、時間は12進(24進)、日は365進、年は25進と100進ですよ。ようは慣れじゃないかな。慣れ。
ちなみに2進といえば、両手の指を使って数える場合、10進より2進のほうが多く数を数えられるんですよ。
それと古館司会による某ニュース番組では、電話番号を例にフランス語の数の数え方のわかりにくさを説明していた。
番号91を押すとき、日本語(というか10進)だと9と1を押せるけど、フランス語だと間違って4を押してしまう……だと。もうねアホかと思った。電話番号を2桁以上の数で口頭で説明したり、記憶したりするかな。普通、1桁の数字の羅列で説明したり覚えたりするんじゃないかと思うんだけど、違うかな。それとも、某ニュース番組の出演者とスタッフはそういう覚え方なんだろか。まぁ、そういうおかしな説明で視聴者を変な方向に考えさせるのはいつものことだけど…。
私の記憶をたどると、私が小学校だか中学校のころにすでに大きな問題になっていて、ガキんちょだった私の耳にも痛いほど入ってきたのがアスベストの有害性でした。大学の講義でもそんな話が出ていて、私はとっくに新規には全廃されて、既存のものが問題視されているものだと思っていたのだけれど、今回の一連の報道で、欧米におよばないほどの遅さでのわけのわからない規制によって使われつづけてきたことを知りました。
いかにも日本の役所(や企業)のやりそうなことだな、という印象を受けまして、脳裏に「エイズ」の件と「ヤコブ」の件が浮かんだわけですが、同時に自分の勘違いも情けないなと思いました。
とりあえずあれですね、アスベストの真の被害者って、何も知らずに被害を受けた近隣住民や、知らずに(アスベストが使われた)建築物を使用して被害にあった人と、アスベストの危険性がいまいちわからなかったころに使いつづけていた作業者と思う。申し訳ないけど、危険性が言われてからそれでも使いつづけていた作業者の皆さんは、自業自得としか思えないんですよね。なんかね、当時仕事に携わった人が出てきてあたかも「自分は被害者、会社が悪い、みなさん同情してください」と言ってるようなニュース番組を見てそんなことを思いました。そしてこれだけは最後に書いておくと、一番悪いのは会社。