7/8、有楽町で13:20からの回だったのですが、結構席が開いてて見やすい位置で見れました。公開されて時間経っているからかな。もっと混んでると思っていただけにラッキーでした。
総合的な感想は「まあまあ」といったところ。中盤以降は良かったのですけどね、バスジャックやラストのくだりなど。ただ、序盤がよろしくなかったです。
たとえば街中の、それもまわりに大勢の人がいるような場所でノートに名前を書くというのはどうだろう。一応、その場の人たちがモニターを注視していたから、という設定だったから良かったのかもしれないけど、夜神月というキャラクターが本来持っている性格を考えるとあの場で名前は書かないのではないかな。渋井丸拓男の時は相手に顔を覚えられている状態であるにも関わらず、踏み切りでノートを使っている。電車で隠れているとはいえ、周りからは見えてしまいかねないわけで。実はそういうところが後編で生きてくるある種の伏線……なわけないか。
中盤以降が良いと言ってもベタほめはしない。デスノートが便利道具になりすぎているかな、と思った。映画の物語をうまく進めるためにデスノートが都合のいいように使われているという印象を受けてしまう。デスノートを使って人をうまく使いすぎている、というか。ルールにのっとっているのだからいいのだろうけど、そこのところが気になったかな。
バスジャックのところは原作と若干違う展開ではあったけど、むしろあれはあれでよかったと思った。原作だとメモに長い文章が書かれていて、ああいう状況でそれを瞬時に読めと言われても読めないわけですが、そこのところはうまく短くまとめ、それにあわせてセリフなども変えてあった。原作の説明臭い展開のままだったらつまらなかったと思う。
ラストのあたりは完全にオリジナル。これを見て、序盤のデートが伏線だったんだなと思った瞬間でした。ラストシーンは原作よろしく“Lから月(キラ)への挑戦状”だと私は思いましたが、見た人によって感じ方は違うのだろうなぁ。
今回の映画に使われた原作のエピソードは以下の通り。そのすべてが使われているわけではなく、うまく取捨選択がされていて2時間の中に収められていました。
・page.1 退屈
・page.2 L
・page.3 家族
・page.5 眼球
・page.6 操作
・page.7 標的
・page.8 女
・page.9 穴
・page.10 合流
・page.11 一
・page.15 電話
・page.16 逆立ち
・page.17 芥
・page.18 視線
引き出しに細工するエピソードは全く使われてません。読者が疑問に思うであろうことに対する一つの回答にすぎないのと、月の性格を強調するのにちょうどよい話というだけで映画のほうで抜けていたとしても特に問題はないからいいのではないかと思われます。
それから、南空ナオミに関する以下のエピソードは、映画用に完全に作り変えられています。前編が1つの話としてきちんと終わるため、でしょうね。
・page.12 神
・page.13 秒読
・page.14 誘惑
さらに、以下の月とLの出会いは違った形で使われています。
page.19 屈辱
以下に含まれる一部エピソードが早くも前編で使われているといった感じになっていました。
page.27 戀心
そんなわけで、前編を見た限りでは後編もオリジナルな展開が十分ありうることがわかりました。Lと月にどのような決着をつけるのか、楽しみです。