朝の通勤時間に、音漏れってレベルじゃない人が乗ってきた。シャカシャカどころではなく、メロディもボーカルもはっきりわかるくらいで、むしろ全漏れ。
そうえいば昔、大学祭でライブ会場になっていた講堂に興味本位で入ったことがある。……が、中に入って数分ももたなかった。戸はすべて締め切った状態であったにも関わらず、それなりの音が外に漏れていたのである程度は予想できたものの、予想をこえたあまりの音量に耳が痛さに耐えられなくなってしまったのである。これでもスピーカーから一番遠いところにいたつもりなのだが、スピーカーの近くにいた人たちの耳は平気なのだろうか、と思ったのをふと思い出した。
どんな音量で聞くかは人それぞれ好みもあるので自分が苦痛だからといって一概にだめともよいとも言えない(もちろんこれは他所へ音を出さずに聞いている人以外に音で迷惑をかけないという前提だが)。中には爆音と表現するのが妥当なほどの音量で聞かないと気がすまない人もいるくらいである。ただ、ヘッドホンを使って大音量で音楽を聴き続けたがために、20代という若さで難聴になってしまった人もいるそうだ。まぁ、これは暴飲暴食や喫煙などと同じで本人が好きで行ったことによる結果である以上、誰を責めるでもなく本人の問題でしかない。
最近では、「電車の走行音のほうが大きいではないか」と音漏れしてもいいじゃない的に考える人もいるとかいないとか。音に対して不快に感じるかどうかは何も音量がすべてではない。たとえば、
・金属と金属がこすれあう音(たとえば金属製の器をフォークやスプーンでカシュカシュとこすりながら食べ物をこそぎ落とす様子など)
・黒板をキキキキキキ、と(尖ったもので黒板をこすった音)
・ガラスをキキキキキキ、と(尖ったもので黒板をこすった音)
・風船をクキュキュキュキュキュ、と
・虫除けの高周波音
・発泡スチロールのモキュキュキュキュ。
こういう音は音が小さくても聞こえてきたら顔がしかめっつらになるほど嫌がる人もいるだろう。私は金属と金属のこすれあう音や、虫除けの高周波音が苦手。特に前者は音を想像しただけで背筋がぞくりとして全身がこわばってしまう。まぁ、それはともかく音漏れに関しては、個人的には音がうるさいとかそういうことではなく、“中途半端な音楽を聞かされること”、に嫌悪感を抱いてしまう(そういう意味では電車の中での通話と同様ですな)ので今回の全漏れは、うるさいはうるさいけど嫌悪感はさほどでもなかった。
もし、あれが一部のオタク心を揺さぶるような、一般的には恥ずかしい歌だったら、車中はどうなっていただろう。