2012/7/31(火)。
最近、原子力発電所稼動に反対するデモの様子を伝えるニュースをよく見かける。
見ていて気になったのは、デモがあったこと自体をニュースは伝えるが、デモをしている人たちの考えや思いがそこから伝わってこない。原発反対のデモがあったことを伝えるニュースだから、原発反対という主張自体はニュースを通じて伝わってくる。
ただ、なぜ原発反対なのか、どういう考えのもとでその結論に至ったのかが一切わからない。短い時間のニュースの中でそれらを伝えることは難しいのはわかるので仕方ないといえば仕方ないのかもしれないが、ただ、取り上げ方がどこか、単なるお祭り騒ぎの一種のように見えてしまっているのが、残念でならない。
彼らだって、原発を稼動し続けることのメリット、デメリット。発生しうるリスクと、それに対する対応策は何なのか、
原発を停止することのメリット、デメリット、発生しうるリスクと、それに対する対応策は何なのか、
そういったことを考えて出た結論が原発稼動反対であるだろうし、その考えと信念のもと集まった人たちなのだろうか、もうちょっとちゃんと取り上げてもいいのではないかな、と思った。
ところで、事故って起きうるものなんだよね。
起きるかどうかなんて誰にもわからないし、起きないかなんてことも誰にもわからない。起きないように対応することはできても、あくまで起きることを防ぐための最善の対応であって、起きないことを保障しない。だから「事故が起きた」場合を想定した対応をあらかじめ検討し、対応できるようにしている。あとは、被害が大きいか小さいか、広範囲か否かくらいなものだと思う。
原発に限らず、何かをやるってのは、そういうことを念頭に入れて有事の際は覚悟を決めるってことなんだよね。もちろん、それに賛成するというのは、そういうことを受け入れるってことでもある。もっとも、有事が、防ぐことが可能だった場合は、話が別だけどね。
話は変わって、放射性廃棄物の最終処分方法って調べると面白いですねぇ。例えば高レベル放射性廃棄物の最終処分方法は地層処理なのですが、地下300m以上深い場所にある作った何らかの構造物に数万年以上保管するんだそうで。数万年にわたって、誰が維持管理するのだろう。地価の構造物とやらも老朽化するだろうし、定期的に補修せにゃならないだろうし、どうやって補修するのか、そもそも維持費は誰が出すのとか、etc.