ある食品がダイエットに効果があるということを立証したいなら
その食品以外の要因ができるだけ実験に影響を与えないような条件を作らなければならない。
影響を与えそうなものは、年齢、性別、身長、体重、食事、運動、その他生活習慣等である。
逆に言ってしまえば、そういう条件を統一して実験を行わなければ、実験結果としては意味がない。
56人の被験者を用意して、片方のグループにその食品を与え、もう片方のグループにその食品を与えないということをやったとしても、先に言った条件がちゃんとしていなければちゃんとした実験データは得られない。その食品を食べたグループが、食事量が少ないかもしれない。運動をしているかもしれない。食べていないグループは高カロリーの食事をとっているかもしれない。まったく運動してないかもしれない。そういった条件が統一されず、しかもそういった条件を明らかにしてないのであれば、当然その結果というものはアヤしいといわざるを得ない。
もしその食品がダイエットに効果があるということを立証したいなら、まず特定条件下で効果があるかどうかを検証すべきである。男女それぞれ用意する。身長体重、体型などはできるだけ同じに揃える。実験期間中の食事・運動は全員共通とする。その他生活なども基本的に全員同じことをしてもらう。そうやってその食品以外の外部要因をできるだけ排除した状態で、まずその食品そのものが効果があるかどうかを確認するわけだ。年齢によっても誤差が出る。基礎代謝量が違うからだ。そのため、特定の年齢層に揃えるか、各年齢層を用意する必要がある。
また、本来なら実験内容を入れ替えて再実験すべきである。食品を与えたグループに今度は与えずに生活してもらう。同様に最初に与えてないグループには与えた上で生活してもらうというわけだ。ただし今回のようなダイエットに効果があるようなことを実験する場合は実験前と実験後で非可逆的であるため、実験内容を入れ替えて実験することが難しい。
さらに言ってしまうとプラシーボ効果も考慮しなければならない。
実験っぽいことして視聴者に対して「すげぇだろお前ら、明日からこれ食え」みたいな感じで披露するのもいいんですが、そこまで考えて実験してますかね。それと視聴者も、ああいう番組を見たときにそういうこと考えて見てますかね。「実験してるんだから間違いないよね」とか安易に思ってませんか。
まぁ、あるある大辞典に限った話ではないですが。