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ツッコミ日記 Encylopedia


[綴文] 孔明ちゃんと仲達ちゃん [長年日記]

2009年01月28日 00:01更新

孔明ちゃんと仲達ちゃん1

孔明「お主はオシッコした後、なぜ手を洗わぬのだ?」

仲達「ワシはちんこを毎日洗ってる!ちんこ綺麗!」

孔明「それがどうした」

仲達「だからオシッコしても手は汚くない!手を洗わなくて平気!」

孔明「ほう、では毎日洗ってるワシのちんこを触れるかね」

仲達「それは無理!汚いから!」

孔明「毎日洗ってるワシのちんこが汚いなら、お主のちんこも汚いな」

仲達「あわわ、あわわわわ」

孔明「はやく手を洗って来い」

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[ゲーム][綴文] 諸君 私はクソゲーが好きだ [長年日記]

2009年06月11日 00:58更新

諸君 私はクソゲーが好きだ

なんでこんなタイトルなのかは下に行くとわかります。

Wii「プロゴルファー猿」が10/17(金)発売のファミ通のクロスレビューで事実上の最低点を獲得しました。4人それぞれの点数が3点・3点・3点・3点の合計12点で、合計点ではPS版「修羅の門」と同点最下位であるものの、修羅の門はそれでも4点がついていたことから今回の作品が事実上の最低点であるという見方であります。

プロゴルファー猿は荒唐無稽なコースが多く、そういうコースに限って攻めるポイントがピンポイントであったりし、そういう作品を既存のゲームシステムで楽しむことは難しい。そもそも主人公である猿谷猿丸にしてフェアウェイをドライバー1本でやりくりするわけだから、まともなゴルフゲームのシステムになりえない。何か独自のシステムになるか、既存のゴルフゲームのシステムを簡略化したものになるであろうことは容易に想像できます。

とはいえ、ミスターXの送り込んでくる刺客を、猿丸をあやつってドライバーでゴルフボールを打って当てて倒していく横スクロールアクションにしたとしても、大胆すぎるアレンジでバカゲーの称号を得てしまいます。やはりプロゴルファー猿なのですから、ゴルフであることは避けてはいけないでしょう。本格なシステムにできないゴルフをどう面白く作るか、作り手の腕とアイデアが試されます。

このWii版「プロゴルファー猿」ではシステムの簡略化の道を選んだようです。その道はそのままストーリー性の重視の方向に進むこととなり、また、システム簡略化ゆえに飽きさせない工夫をしなければなりません。それを怠ればどうなるかというと、今回のようなことになるわけで、お見事としか言いようがありません。

ファミ通のクロスレビューをまとめるとだいたいこのような感じなのですが

・キャラが少ない(隠しを含めて6人)

・ストーリーが存在しない

・ショットの微妙な距離の打ち分けができない

・ミスするとほぼOB

(・ゴルフゲームとして成立していない)

・モードが実質2種しかない

・3〜5コースまわって先に3勝したらエンディング

・奇想天外なコースやおなじみの必殺技の再現はよい

・全体的な演出が乏しい

・距離感がわかりづらい

・ただタイミングよく打つだけ

内容的にはボリュームの少なさと、ゴルフゲームとしてのつまらなさに収束するようです。キャラクターにしても

・猿谷猿丸

・紅蜂

・竜(ドラゴン)

・ジェロニモ

・タイタン (隠しキャラ)

・帰ってきた紅蜂 (隠しキャラ)

だったり、コースは全11コースだったり、致命的なのはストーリーモードがないというところでしょうか。システムを簡略化してゴルフゲームとしては存分に楽しむことができないのであればストーリーモードで購入者を楽しませるのが定石であるのに、それすら放棄してしまっているのは困ったものです。

ただ、ゴルフゲームとしてのつまらなさに関しては評価の視点次第でどうにでもなるのでなんとも言えません。クロスレビューではあくまでゴルフゲームとしてどうかという点で評価しているにすぎず、このゲームでやりたいことをとらえた上での評価というわけではないようです。このゲームは公式サイトやYoutube等にすでにあがっているプレイ動画を見る限りでは、ゴルフの雰囲気を楽しむというか、登場キャラになりきるというか、そういう代物という印象を受けます。つまり、ゴルフゲームを期待したらガッカリするというわけですね。ただ、プロゴルファー猿の世界を楽しむという点では楽しそうに思えます (演出面には難ありかもしれませんが)。結局のところ、プロゴルファー猿のキャラになりきってゴルフの雰囲気をそれなりにゴルフとして楽しみながらサクっと遊ぶもの、かな。実際に自分がプレイしたわけじゃないからトンチンカンなことを書いているかもしれませんが、最低点取るほどひどいようには見えないんだけどね (それでも評価はかなり低いと思いますが)。

いずれにせよ、決して誉められた出来ではないと思いますし、今回の一件でクソゲーの烙印は思い切りついてしまったわけで今後も何かと語られることでしょう。でも、もし、…………


諸君 私はクソゲーが好きだ

諸君 私はクソゲーが大好きだ

スペランカーが好きだ

バンゲリングベイが好きだ

燃えろプロ野球が好きだ

たけしの挑戦状が好きだ

アウアーアーアーが好きだ

デスクリムゾンが好きだ

修羅の門が好きだ

アップルシードEXが好きだ

カルドセプトサーガが好きだ

ファミコンで マスターシステムで

PCエンジンで メガドライブで

スーファミで セガサターンで

プレステで  ドリキャスで

ゲームボーイで ゲームギアで

この地上に存在するありとあらゆるクソゲーが大好きだ

球種を駆使した投手の一投がバントの構えとともにホームランにされるのが好きだ

空中高く放り上げられた自キャラが地面に着地することなくタコ殴りにあった時など心が踊る

コンピュータの操る敵機の初弾が自機を撃破するのが好きだ

ムキになって開始直後を抜けた自機をさらなる敵機が破壊した時など胸がすくうような気持ちだった

ランダムに高速飛来する破壊不能な敵たちが自機の残機を蹂躙するのが好きだ

虚弱体質の冒険家がちょっとした段差で死んでいく様など感動すら覚える

確率主義のダイス達を一定パターンで出目を操作していく様などはもうたまらない

移動速度の遅い勇者達が町の人に頼まれた依頼事とともにだだっ広いマップをただ延々と行き来するのも最高だ

哀れなプレイヤーがただひたすらに健気にもラスボスと戦うのを、フリーズでセーブデータごと木っ端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える

つたない脚本にグダグダにされるのが好きだ

必死に楽しむはずだった作品が蹂躙され原作が汚され貶められていく様はとてもとても悲しいものだ

バグの物量に押し潰されて幻滅するのが好きだ

英米攻撃機に追いまわされ害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ

メーカーサポートにたらいまわしにされクレーマーの様に何度も電話するのは屈辱の極みだ

諸君 私はクソゲーを、地獄の様なクソゲーを望んでいる

諸君 私に付き従う大隊戦友諸君

君達は一体何を望んでいる?

更なるクソゲーを望むか?

情け容赦のないクソの様なゲームを望むか?

七転八倒の限りを尽くし三千世界の鴉を恨む拷問の様なプレイを望むか?

「クソゲー! クソゲー! クソゲー!」

よろしい ならば購入だ

我々は失意の念をこめて今まさに跪き頭を垂れんとするorzだ

だがこの暗い闇の底で四半世紀もの間打ちひしがれてきた我々にただのクソゲーではもはや足りない!!

超クソゲーを!!

言語道断の超クソゲーを!!

クソゲーはわずかに年数本に満たぬ日陰者に過ぎない

だが昔からクソゲーは一騎当千の強者であると私は信仰している

ならばクソゲーは今と昔で総力数100万の集団となる

古いゲーム機を押入れの奥においやりDSしている連中をたたき起こそう

ACアダプタをつけてコントローラーをつけ、カートリッジを差して思い出させよう

連中に恐怖のコンティニューを思い出させてやる

連中にゲームオーバーの音を思い出させてやる

クソゲーとダメゲーのはざまには奴らの哲学では思いもよらない壁があることを思い出させてやる

一千本も売れないクソゲーの集団で市場を荒らしつくしてやる

全カルッブレン発動開始 旗艦ハムス・ケムス・エコール始動

離床!! 全ファクトリー 全磐梯線 解除

「最新のクソゲー クソゲー購入者より全稼動ゲーム機へ」

目標最新次世代ゲーム機市場!!

第二次プロゴルファー作戦 猿を開始せよ

征くぞ 諸君


……という人がいたなら、プレイ用、展示用、宣伝用、保存用に4本くらい買ってもいいかもしれません。


[綴文] 「魔法使いの男」 [長年日記]

2008年06月08日 23:12更新

題目「魔法使いの男」

私は魔法使いだ。

その魔法が使えることに気がついたのは、自分の部屋でボヤを出したときだった。不注意で発生した火種を、なんとかして消そうとして焦っていた私の目の前で、どこからともなく水が出てきて鎮火してしまった。私は動転してたこともあり、水がどこから出てきたのかということも気にはしなかったのだが、落ち着いて考えてから何かおかしいと思い始めたのである。

水が出たのは事実だ。どう考えても、何もないところから水が出ていた。私の目の前で、だ。火も消えた。消えたあとは水浸しになっている。問題はその水がどこからどのような方法で出てきたのか、ということだ。どこかで水道管が破裂したのではないか、窓から入ってきた水ではないのかと、いろいろ考えて周りの人にも聞いてはみたが、どれも違った。仮にそうだったとしても、私の見た状況はそれでは説明ができない。説明ができるとしたら、超能力などの超常現象くらいだった。もしそうだとすれば、私か、誰かの超能力……いや、これはどちらかというと魔法だ。超能力とはちょっと違う気がしたからだ。しかし、私は私がみたものを、そのまま鵜呑みにすることはできなかった。もしかすると、気が動転して記憶が混乱しているかもしれないからだ。それに、普通に考えたら、馬鹿馬鹿しいことでもあった。

それから間もなくして、私はふたたび水を出した。私は車同士が衝突した事故現場にたまたま居合わせ、まわりの人とともに救出にあたった。

「ガソリンが漏れてる!」

誰かが叫んだ。同時にエンジンのほうからイヤな匂いがしてきた。引火してしまったようだった。まだ挟まれた運転手を救助できていない。時間が足りない。その刹那、これ以上の被害を防ぐために何ができるか考えた。あの時のように水を出せれば引火は防げる、そんなことが頭をよぎった。この状況でそんなことを考えてしまうことに、普通であれば呆れるのだろうが、その時の私はそこまで考える余裕もなく、ただ自分にできそうなこと、たとえばあの時のように水を出せれば一発で解決できると考えてしまったのだった。水、水だ、いや雨だ、雨なら周りにもあやしまれない。すると、降ってきたのだ。どこでもない、この真上から。雨が降ってきた。

確かなものを感じた。それまで頭の中でくすぶっていたものが、いまはっきりとわかった。偶然や奇跡は続かない。もし続けばそれは偶然でも奇跡でもない。

それから何度か水を出すことはあった。ただ、この水を出す魔法は、普段はあまり役に立たない。せっかく魔法が使えるのに、あまり便利ではないのだ。私が消防士かなにかだったら、とても役に立ったのだろうが……。

ある日、私は火事の現場にいた。私がそこに着いたときには、すでに多くの野次馬がいた。まわりの話では、まだ2階に人が取り残されているそうだ。ふと2階に目をやると、燃えさかる炎の向こうで人影が見えた。すでに火の手がまわり、救出ができない状況らしい。私は迷わず、炎にまかれそうな人物の周囲で水を出した。カンではあったが、人影が見えたことが幸いした。少しして火の手がおさまり、男性が1人救助された。救急車に入るまでの間、彼は興奮しながら叫んでいた。

「水だ!水が出たんだ!奇跡だ!」

その姿を見た私は、いいことを思いついた。もしあの男の目の前でまた水を出したら、どう思うだろう。驚くだろうか。喜ぶだろうか。私と同じく、奇跡は2度は続かないと思うだろうか。彼がどんな反応をするか、私は楽しみでしかたなかった。

……と同時に、私はぞっとした。


[綴文] 「生きる」 [長年日記]

2008年05月13日 00:03更新

題目「生きる」

その男は、病床に伏せていた。

男は長い間、治る見込みのない病に苦しみながら、日々を過ごしていた。

ある日、彼のもとに1人のセールスマンがやってきた。

セールスマンは言った。

「寿命を買いませんか?」

あまりの突拍子のない言葉に、男は呆れてしまった。

いきなり尋ねてきてこいつは何を言っているのだ、そんなことを考えた。

しかし、なぜかセールスマンの言う下らない冗談に付き合ってみようと思ってしまったのだ。

「寿命を? 買うとどうなるんだい?」

すると、セールスマンはにっこりと微笑んで、こう言った。

「あなたの寿命が延びます。もし寿命が残り少なければ明日死ぬかもしれません。しかし、寿命を買えば、買った分だけ寿命が延びます。1年分購入すれば1年寿命が延び、10年分購入すれば10年寿命が延びます。」

男はセールスマンを困らせてやろうと、無茶を言ってみた。

「じゃぁ、100年分買えば、あと100年生きられるのかい? 1000年分買えば1000年生きられるのかい? そうだなぁ、1万年でも10万年でも生きられるのなら、買ってみてもいいかなぁ」

それでもセールスマンはにっこりと答えた。

「はい、ご購入いただいた分だけ生きられます。今なら1年1万2千円ほどでご購入可能です。相場制ですので、明日はいくらになっているかはわかりませんが……」

下らない。

実に下らない。

人間が1万年も生きるはずがない。もっと、もっともらしくウソを言えばいいのに、こいつは頭が悪いのか。それとも、明日死ぬかもしれない私にこんなことを言って、内心喜んでいるのか。

男は顔には出さなかったが、心の中でそんなことを考えていた。しばらくして、男の口が開いた。

「ようし、わかった。では1万年買おう。ただし本当に1万年生きられるかわからないから、金はすぐには払う気はないぞ」

セールスマンはカバンから書類を出すと、説明しはじめた。

「ご安心ください、1年ごとのお支払となっております。ただし、毎年のお支払額は相場が変動してもご購入時の価格になります。また、途中で解約はできませんので、その点ご注意ください」

男は簡単な書類にサインをし、契約を済ませた。

それから300年の時が流れた。

男は、まだその部屋にいた。いや、正確には部屋はもうそこには無い。男だけが、まだそこにいた。

「どうもお久しぶりでございます。」

セールスマンだ。

「今年も、お代金いただきに参りました。こちら、領収書でございます。それではまた来年」

セールスマンが立ち去ろうとした時、男が声をかけた。

「ちょっと待て。去年も言ったが、これはどういうことなんだ?」

「はぁ」

「はぁ、じゃない。俺は寿命を買ったのだろう? なぜこんな状態なんだ!

何も見えない、何も聞こえない、何も感じない、動けない、なんなんだこれは!」

「ですから、昨年もご説明しましたが、あなたはもう肉体が無いのですよ。

寿命は差し上げましたが、肉体は朽ちてしまいました。あなたは魂だけの状態で、まだ生きているのです。」

「ふざけるな! それじゃ幽霊じゃないか!」

「いえいえ、幽霊ではございません。幽霊は肉体と魂が切り離されていますが、

あなたはまだ切り離されていないのです。存在しない肉体と繋がっていると言いましょうか。

ですから、動くにも何かを感じるにも肉体を会して行います。

ですが、肉体そのものがありませんから何も感じませんし、動く事もできません。」

「あああああ、なぁ、俺はどうしたらいい、どうすれば解放される?」

「あと、9700年ほど寿命が残っておりますから、それが過ぎれば死ねますよ。

解約はできませんから、しばらくの間はこのままです。」

男はそれ以上、話をすることはなかった。

「それでは、また来年、お伺いしますので……」

そう言い残して、セールスマンは立ち去った。

「あ、お疲れ様です。今日は、あの人間のところですか?」

「うん? ああ、そうだよ。ほら、これ」

「1年分の魂、すごいですね、これ」

「魂癌化してるから、大量だろ。しかも寿命のばしてるから、極限まで刈り取っても死なないしな。」

「しかし、人間を使って魂の培養とは考えましたね。」

「まあ、俺も楽したいからな。ただ、毎回同じようなやりとりしないといけないのが面倒だけど。」

「脳がないから、記憶できないんですよね」

「そう。肉体がないのに肉体に縛られてる。生きてるってつらいな。」

死神の仕事も、最近は多様化しているようだ。


[綴文] 「自動日記」 [長年日記]

2008年04月19日 22:22更新

題目「自動日記」

ある日、ケータイに1通のメールが届いた。

「三日坊主のあなたのための自動日記

あなたがその日とった行動が自動的に日記に書かれます。」

迷惑メールだと思った。でもボクは興味半分でそのメールに書いてあったサイトにアクセスして、そこに書かれていたいくつかの簡単な説明を読んで、面白そうだったので登録してみた。自分を登録するのは少し不安があったので、友人のタケルで登録して様子を見ることにした。

翌日、日記にアクセスしてみると昨日の分の日記が書かれていた。タケルが母親に怒られたこと、つまみぐいしたことなんてのも書かれていた。日記は次の日も、またその次の日も書かれていった。そこに書かれていることがどれだけ本当のことかはわからない。でも、少なくとも学校のことやタケルと遊んでいる時の事は本当のことだった。日記のとおりのことが起こっていると考えると面白くて、日記をしばらく見つづけていた。

ある日、日記を編集できることを知った。起こったことが書かれている日記なのに書き換えることができるというのも変な話だが、実際に書き換えたらどういうことになるのか試しにやってみた。何を書こうか迷って、交通事故にあって入院、と書いてみた。学校に行くとタケルがなかなか来ない。チャイムが鳴ってもタケルが来る事は無く、先生が来てタケルが交通事故にあったことを教えられた。書き換えたとおりのことが起こったことに驚いた。怖くなったボクはタケルの日記を削除して、自分の日記はどうなっているんだろうと気になって自分の日記を見ることにした。

自分の日記をはじめて見て、その内容の正確さに驚いた。そこに書かれていることはすべて確かに起こったことだった。寸分違わない。タケルの日記に書かれていた事もすべて本当のことだったのだろう。唯一、タケルの日記と違ったのは、今日のことがすでに書かれているということだった。今日起こったこと、そしてこれから起こること。もし今日の日記にとんでもないことが書かれていたら、そう考えると背筋がゾクリとした。同時に、自分の日記を確認して良かったとも思った。なぜなら、自分にとって不利なことが書かれていたら、編集して書き換えてしまえばいいからだ。

ボクはそれから日記を見てから行動することが日課になった。不都合なことがあればすぐさま都合のいいように書き換えて、1日を過ごしていった。

ところがある日、日記で確認したことと少し違うことが起こった。最初は見間違えだと思ったが、どうも自分が見た時と、後で確認した後で日記の内容が違うことがあることに気付いた。よく考えると、ボクもタケルの日記を見て、書き換えたことがあった。ボクの日記も他の誰かが見ていて、そして日記を書き換えているのではないか? そう思うとボクは怖くなり、日記を頻繁に確認するようになった。もちろん誰かに書き換えられていないかを確認するためだ。

書き換えられては自分が書き換えて、そんなことを繰り替えすようになっていった。だんだんと書き換えられていく頻度が多くなり、確認がおいつかなくなりそうだったので、悩んだ結果、ボクは日記を削除することにした。

「あなたの過去がすべて消えますが、よろしいですか?」

ボクはその問いに「はい」と選択し、ボクの日記は削除されたのだった。

誰かがボクで登録してしまったら意味がないのではないか……。焦っていたボクはそのことに全然気付かず、すべてはあとのまつりだ。すぐケータイで確認しようと思ったが、なぜか繋がらなかった。電話も使えない。なぜ電話が使えなくなったかもわからない。どうしたらいいかわからず、まず家に帰ることにした。家に帰れば電話もある。母さんのケータイもある。

帰宅してすぐ居間に向かった。そこでは母さんがテレビを見ていた。

「母さん!」

ボクが叫ぶと、母さんは振り返って怪訝そうな顔でこう言った。

「あなた勝手にあがりこんで、どこの子?」

そういえば入院してるタケルはどうなったんだろう。ボクは今自分に起きてることを受け入れる以前に、タケルのことが気になっていた。

おしまい。


[綴文] 「世界の七人」 [長年日記]

2008年09月16日 19:57更新

題目「世界の七人」

この世界は七人の人間の深層心理によって構築されている。

彼が導き出した結論は、こうだった。

彼はこの世界のあらゆることを自然科学的に数式で表現することに、その時間を費やしてきた。彼は数学が好きだったし、一生の生業として続けていくことになんら疑問も抱くことも無かった。むしろ彼にとってはそれが幸福の一要素であり、彼自身を満たす重要な存在だった。難しい理論を簡単な数式で表現できた時の彼の顔は、まさに恍惚という言葉がふさわしかった。

ある日彼は数学者としての集大成として、世界そのものを構成するための基本的な数式を考え始めたのだが、表現しえない七つの係数が発生してしまった。彼は考えた。仮にこの数式が正しいなら、この謎の係数こそがこの世界をあらわす重要な要素なのだろう。しかし彼は慎重だった。この数式が自分の何かの間違いで導きされたものである可能性もある。この数式の正当性を確認するなら、別の手段でもこの数式を導き出せなければならない。彼はそう考え、別の角度、あらゆる想定をもとに何度も数式を構築してみたが、いずれも七つの謎の係数が発生してしまったのだった。

そこで彼は、この数式は正しく、係数が何か意味があるものと仮定し、それが何なのかを調査すべくさまざまなアプローチを行った。そうして長い年月を経て、彼は、この七つの係数が七人の人間の深層心理を表していると結論づけた。いや、突き止めたと表現するのが正しいだろう。彼は数学者として数式でそれを導き出したわけではなく、ただ幸運にも、その七人の一人にめぐり合うことができたのだった。彼はその人物に自分がこれまで行ってきた事を説明した。するとその人物は彼に真相を伝えたのだった。

さらにその人物は彼にこう言った。

「私が死んでも、誰かが私の役目を引き継ぎます。こうして必ずこの役目を負った人物が存在し続けるのです」

だが、七人全員が同時に死んだらどうなるのか。誰も引き継ぐことができなくなったらどうなるのか。彼にはあらたな疑問とともに、えも言われぬ恐怖心が生まれた。この世界に崩壊が起こりえるなら、可能な限りそれを防がなくてはならない。それが世界の仕組みを知ってしまった者の義務だ、と彼は思ったのだ。そのためにも七人の存在を確認しなくてはならない、そう考えた彼は残りの人物に会うことを決意した。

しかし、あらゆる手をつくし世界を奔走したものの、彼はどうしても六人までしか見つけることができなかった。あと一人。あと一人だけが見つからない。いったいどこにいるのだろうか……。彼は病院のベッドの上で、最後の一人のことを考えながら、静かに息を引き取った。

薄暗い部屋。入り口が開き、一人の男が入ってきた。

「おはよう」

中では、ヘッドマウントディスプレイをつけた男が、何かを操作していた。入ってきた男に気づいたようで、挨拶を交わした。

「おはよう。遅かったな。今日も数字とにらめっこかい?」

「ああ。そっちこそ、今日も“端末”に繋いで“世界”を眺めるのか?」

「まあな、意外と面白いぜ。最近は俺達の存在に気づいたサンプルがいたよ」

「へぇ。で、どうなった?」

「俺達六人と話をしたんだけどさ、あと一人……お前を探してたみたいだったよ」

「そうか。最近はデータとにらめっこで全く“端末”を使わなかったからなぁ。悪いことしたかな」

その部屋の入り口には、こう書かれていた。

“仮想宇宙生成実験室”

そしてその下には、所属する七人の研究員の名前が書かれていた。


[綴文] 希望の神様 [長年日記]

2007年10月10日 00:11更新

題目「希望の神様」

むかしむかし、あるところに、とても貧しい村がありました。

その村は荒れた土地を開拓してできた村で、畑の土も痩せこけていて、作物を育ててもなかなかよい実をつけず、村人たちは大変な苦労を強いられていました。その年は天候も芳しくなくいつもの年よりも土地が荒れ、流行り病もあったことから、“周辺の村では村人が全員死んだ”、そんなよくないうわさが流れてくるほどでした。

そんなある日、その村に神様がやってきました。神様はこういいました。

「私は希望の神です。あなたがたの望みを、なんでも、いくらでもかなえてあげましょう」

村人は、突然あらわれた神と名乗る人物に不信感をおぼえ、誰も相手にしませんでした。

そこへ町外れに住む若い男がやってきて、神様にこう言いました。

「うちはいまにも倒れそうなボロ家です。立派なお屋敷にしてくれませんか?」

神様がその若い男についていくと、そこには少し傾いて、壁にもいくつか穴のある、強い風が吹くと吹き飛びそうなおんぼろな家がありました。神様はその家の前に立つと、持っていた杖をかかげ、軽く振りました。すると杖の先から光があふれだし、あふれた光がボロ家を包み込みました。するとどうでしょう。いまにも倒れそうだったボロ家が、たいそう立派な屋敷になっているではありませんか。若い男は喜び、神様にお礼をいいました。

「ありがとうございます、ありがとうございます」

すると今度は、一部始終を見ていた村人たちが集まってきて、自分の望みを言い出しました。神様はその望みを1つ1つかなえてあげていきました。村人たちはとても喜び、神様に拝む者もいました。それから毎日、村人は神様に望みをかなえてもらうようになりました。はじめのころは、雨が続けば雨をやますよう、日照りが続けば雨を降らすよう、そんな望みを叶えてもらいながら村人たちが耕していた畑はだんだんと豊かな実をつけていくようになりました。しかし次第に働くよりも、神様から食べ物やお金をもらったほうが楽だということに気づくようになり、村人たちは働かなくなっていきました。働かなくてもいいのなら、もっと贅沢をすればいい、そう思って神様に贅沢の限りを望むのでした。

神様にあらゆる望みをかなえてもらった村人たちは、だんだんと神様に望みをかなえてもらうことをしなくなりました。すでに莫大な富を得ていたので、何をするにも不自由はなかったのです。神様はある日、村人に聞きました。

「望むことはありませんか?」

すると、村人たちはこう言いました。

「もう私達には望むものはありません。すべて神様に与えてもらいました。今度は別の村で、望みをかなえてあげてください」

神様はもう一度聞きました。

「本当に望みはないのですか?」

村人たちはにっこりと笑い、神様を拝むように言いました。

「はい。いままでありがとうございました。」

神様は

「そうですか……では…」

そうつぶやくと、手に持っていた杖を掲げ、杖を軽く振りました。杖の先から光があふれだし、あふれた光が村人たちを包み込みました。すると、村人たちがどんどん倒れていったのです。最後に倒れかけた村人が言いました。

「な、なぜこのようなことをなさるのですか……」

神様は答えました。

「あなたがたはもう望みはないと言いました。生きる望みを失ったあなた方のために、私はあなた方に死を与えました。これが私が最後にかなえてあげられることです」

そう言うと、神様はその村を立ち去りました。

数日後、神様は別の村にいました。神様は村人にこう言いました。

「私は希望の神です。あなたがたの望みを、なんでも、いくらでもかなえてあげましょう」


[綴文] よいこの作文「ぼくのお父さん」 [長年日記]

2006年10月07日 17:35更新

「ぼくのお父さん」3年2組 滝田天馬

ぼくのお父さんはおかまです。

他の家のお父さんとちょっと違うのでおかしいなと思ったら

お母さんに「お父さんはおかまよ」と言われました。

お母さんに「お父さんのどこが気に入ったの」と聞いたら、お母さんは

「ああ見えて無骨なところかしら」と言いました。

でもお母さんは最近お父さんに文句ばかり言っています。

最近お父さんがちゃんと働けなくなったのでおいしいごはんが食べられなくなったからです。

今日もお母さんは「そろそろ電子ジャーにしようかしら」と言っていました。

ぼくのお父さんはおかまです。


[事件][綴文] 2006/01/23 さようならホリエモン [長年日記]

2023年09月25日 00:18更新

さようならホリエモン

東京地検特捜部による極秘捜査が進み、ホリエモンは重い表情でライブドアにつぶやいた。

ホリエモン「キミはひとりでできないのか? この前から言おう言おうと思っていたんだけど、ボクは明日逮捕されてしまうんだ」

ライブドア「逮捕!? 証券取引法違反の疑いで?!」

ホリエモンは明日逮捕されてしまう。ライブドアはホリエモンなしで、1人でがんばらなくてはならない。

ホリエモン「ライブドア、本当に大丈夫かい?」

ライブドア「何がだい?」

ホリエモン「キミのことが心配で心配で……。ひとりで決算できる? 楽天やヤフーにバカにされてもやり返せる?」

ライブドア「バカにするな! ちゃんとやれるよ!」

そういうとライブドアは外に出て行った。そこへ宿敵・楽天がひたひたと近づいてきた。

楽天「誰だ!俺様がポイント祭りでひーひー言ってるのをニヤニヤして見てるのは!なんだライブドアか!」

そう言うと楽天はライブドアに商売をしかけてきました。一瞬、ホリエモンのことを考えたライブドアは、

ライブドア「ホリエモン抜きでやろう」

楽天「ほう、いい度胸だな」

ライブドア「ぼくだけの力で商売できないと、ホリエモンが、安心して取調べ受けられないんだ」

ボロボロになりながらもしつこく楽天に食い下がるライブドア。次第に楽天もライブドアのしつこさに弱音を吐いてしまうのだった。

楽天「わ、悪かった。俺の負けだ、許せ」

ヒルズに帰ったライブドアは、なかなか帰ってこないことを心配していたホリエモンに言った。

ライブドア「勝ったよ、ぼく。見たろホリエモン、勝ったんだよ、ぼく一人で。もう安心して逮捕されるだろホリエモン」

翌日、ライブドアが目を覚ますと、ヒルズにはもうホリエモンの姿はなかった。

乙部「ホリちゃんは逮捕されたの?」

ライブドア「うん」

ライブドア「ホリエモン。きみが逮捕されたら社長室ががらんとしちゃったよ」

ライブドア「でも、すぐに慣れると思う。だから心配するなよホリエモン」

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[ゲーム][綴文] 2005/12/26 次は何買おうか。 [長年日記]

2009年02月28日 16:20更新

次は何買おうか。

我々は1本のゲームを攻略した。しかしこれは完了を意味するのか? 否!! 始まりなのだ!!

世間一般に比べ、我らオタクの購買力は1/30以下である。

にもかかわらず今日までゲーム業界が発展してこられたのは何故か?

オタク諸君!!

我らオタクの攻略目的が正義だからだ。これは諸君らが一番よく知っている。

我々は一般人に蔑まれ、腫れ物にさせられた。

そして、一握りのエリートらがゲーム業界にまで膨れ上がった一般人を支配して20余年、もとよりゲーム業界に巣食う我々が自由と権利を要求して何度踏みにじられたか。

オタクの掲げるオタク一人一人の自由のための主張を、神が見捨てるはずがない。

諸君らが愛してくれたスペランカーは死んだ。

何故だ!?

新しいゲームの難易度を、選ばれたオタクが得るは、歴史の必然である。

ならば我らは菓子を頬張り、新たなゲームを攻略せねばならぬ。

我々は過酷な難易度のゲームを攻略の場としながらも共に苦悩し、練磨して今日の文化を築き上げてきた。

かつて、高橋名人は、ゲームは1日1時間と言った。

しかしながらゲーム業界はただ難易度の低いゲームを、ただプレイ時間を増徴し我々に抗戦する。

諸君のゲーム機も、次世代機も、満足のいかない謎解きの前に、落胆したのだ。

この悲しみも怒りも忘れてはならない。

それをスペランカーは、自らの死をもって我々に示してくれた。

我々は今、この怒りを結集し、ナヨゲーに叩きつけて、初めて真の攻略を得ることができる。

この攻略こそ、ゲームすべてへの最大の慰めとなる。

オタクよ立て!!

萌えを燃えに変えて、立てよ、オタクよ!!

我らオタクこそ、選ばれた民であることを忘れないで欲しいのだ。

廃人である我らこそ、ゲームを攻略し得るのである。

ジーク・オタク!!

そんなことを、ギレン・ザビが言ったかどうかは知りませんが、そんなわけで、私はゲームが大好きであります。するってぇと、じゃぁ、次は何を買おうかってことになるわけですが、興味のあるゲームは常にリリースされますが時間と金の都合で断念するものも結構多い。とりあえず今個人的に注目していて、次に買うとしたらこれの中のどれか、と考えているものを列挙してみたのが、この日記のメニューっぽいところの一番下に書いたリスト。もともとローカルのテキストファイルに書いておいたもので、あくまで自分用なのであまり気にしなくてもよいです。いや、なんか自分でフォローしておかないと、また宣伝か!って言われそうで。

他にもローカルのテキストには、今後購入する予定のコミックのリストなんてのもあったりするんですが、書く場所がないので割愛しました。メモっとかないと、忘れちゃうんですよ。

あ、最後に一言、別に難易度が高けりゃいいってもんでもないッスよ。ほどほどに。あれですよ、一番いいのは最初難しくてクリア出来なくても、繰り返しやっていくうちにクリアできる、そんな難易度。そして、繰り返しやるに値する内容。そして、クリアしてからが本番と思わせる内容であり、何年も愛せる内容であることが望ましい。そんなゲーム、待ってます。